異世界魔法は遅れてる! 10 / 樋辻臥命

 

レビューという名の感想文です。

前巻については下記リンクより。

 

mako0079.hatenadiary.jp

 

ようやく出てくれました10巻です。

前半は水明たちが戻ってくる前の黎二たちの対魔族籠城戦、後半は水明たちが戻ってきて籠城戦再開という構成になっています。

魔族(というかリシャバーム?)は女神の力を偏向させようと画策し、そのために軍団を転移させ、アステル王国の王都へ直接侵攻開始。

黎二はサクラメントを使って魔族を率いる魔将ムーラと戦闘したり、ムーラが連れてきた異形の魔物と戦うものの力不足を感じ若干サクラメントに飲み込まれそうになるなど、かなりピンチになります。

エリオットも参戦してきて、黎二と力を合わせるものの、異形の魔物をようやく撤退させるにとどまる程度。

王国サイドは魔族の侵攻や妙な撤退に困惑し対策会議を行うさなかに、水明たちが何故か水明の帝国の家ではなく王国の魔法陣に帰還。

作戦会議に参加しようとするものの、武官たちの反対に合い、実力を見せる羽目に。

水明は小物悪役ムーブをかまして、ハイデマリーを舞台に上げ、ひどくボコボコにしてようやく作戦会議への参戦を認められることに。

侵入してきていた魔族を撃退するのに、帰還組含めて方方に分かれて、各メンバーの新しい力のお披露目。

無事撃退したものの、新たな魔族の作戦が発動。

黎二は撃退しきれず危ないところで「水明のファン」と名乗る怪しい魔術師が登場。異形の魔族をあっさりと撃退。黎二の力を引き出して退場。

水明はムーラと戦闘開始。レフィールたちを逃がすための魔術で水明が消し飛んだと思ったら、再び帰還。ムーラに対して煽る煽る。

と言ったところで10巻は終了し、籠城戦は次巻に持ち越しになりました。

今回は魔族サイドでもろくでもない戦力が登場。魔将ムーラも魔王より強い部分があるとかなんとか。

現世サイドはバケモノレベルが2名登場。

一人は初美の剣の創始者である白夜。すでに人間やめてるようで何年生きているかわからないレベル。山から降りてくるだけで百鬼夜行を連れてくる人。それでも世界2位だとかなんとか。初美が32位らしいけど、それより上はバケモノの世界の模様。

初美いわく、魔族軍団相手にしても白夜も初美の父親も一人で殲滅できるレベルの強さらしいので、現世のバケモノはチートなんていうレベルじゃないですね。

もう一人は先の「水明のファン」。黎二たちが大苦戦した異形の魔族を片手で瞬殺。というか、水明おっかけて異世界に来ちゃう人なので、やっぱりバケモノ。

現世は魔術サイドだけじゃなく剣の世界もバケモノが山程いるんですよね、この世界は。

水明自身のこともちょっと開示されてきて、魔術師になるべく作られた存在であると語られます。

あと、この世界の魔術師は1度や2度くらい殺されても死なないみたいですしね。

残機制、HP制、コピーを準備(アヤナミと同じ)、大儀式で復活とかいろいろパターンを持っていて、なかなか死なないようです。

今回の一般兵以外の死者はティータニアと水明ですね。どっちも生き返りますが。

ティータニアは黎二のサクラメントに力で、水明は自分で準備した大儀式で復活です。

水明の悪ふざけで、煽るだけ煽られたムーラの今後はいかにということで、11巻は非常に楽しみです。