日々常々悪戦苦闘

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ブレインリセット / 綛邑 椋

ブレインリセット

ブレインリセット

レビューという名の感想文です。


青春モノかと思ったらおもいっきりSFでした。
とりあえず思ったのは、読みにくい。
中二病的とも言いたくなりそうな、周りくどい表現や、文学でも使わないだろうというような言い回しや漢字を多数使っています。
あと、場面転換で行間を開けていないので、急にシーンが切り替わって戸惑います。
特に最終章の元の人格の目覚めの後。
元々が主人公の独白的文章で進んでいたのが、唐突に神の視点に切り替わります。
あれ?と読みなおすこともしばしば。
それ以外のストーリーそのものや、展開、設定などはかなり良かったです。
当初、1章がVRシステム没入、2章がVRシステムをリセットしたけど途中で解除して現状把握、3章が戦争へみたいな展開だと思っていたんですが、3章のジン博士の独白でようやく理解。
1章はジン博士の独断で行った兵器対応マニュアルの除去のための洗脳VR、2章は別人格を定着させるための作戦部の洗脳VR、3章が本当の目覚め、という感じでしょうか。
ミナミがマサルの妹だろうなとは思っては居たけど、1章から出ていたショウコが本当のミナミだったのは意外でした。
なんというか、かなり壮大な感じで、3章のジン博士の独白を噛み砕いていたら、ようやくすべてがストンと落ちて、なるほどと納得出来ました。
ただ最初に書いたように読みにくいのが辛いです。
もうちょっと読みやすければ、かなり面白かったかと思います。
ファブシステムがらみでも、最後にミナミが使おうとした時に、呼吸のための動作もしていないっていうのが不思議だったのですが、人格が目覚めた後の神の視点で、遺体安置所とか出てきて、それは一体と思っていたら、ミナミも死体と一緒なんて気持ち悪いと言って居たのでようやく理解。
あそこに居た人間でミナミと同時に起きた兵器兵以外はほぼ死体だったのですね。
ミナミが壊したのも、人間ではなく死体だったと。
読んでる最中はワクワクしたりドキドキしたり、レジスタンスに心打たれる定番の展開だなとか思ったりしたのですが、読み終わって噛み砕くと、頭のなかがすごいスッキリしました。
非常に面白かったです。
エピローグのミナミの子供はやっぱりケイとの子供なんですかね。セックスはしてたみたいだし。
そして地上はミナミが支配している状態なのかな?
3章でいなくなったのはショウコの方の人格だったのかな。
と、最後までいろいろ考えれる作品だったかと思います。
名前については、VRでは南村河瀬で、現実ではカワセ・ミナミだったようなので、1章の最初にあった、「苗字みたいな名前」という感想は正しかったんだなと、ふと思ったりも。