聖なる肉体 / 伊藤俊治

 

聖なる肉体

聖なる肉体

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レビューという名の感想文です。

 

ちょっと特殊な人物撮影についての写真論というところでしょうか。

とりあえず、難しいです。

個人的な興味としては、「奇形」に興味があったので購入してみました。

本書の構成としては、奇形やヌード、医学写真、民族などに付いて書かれています。

中央には各項で紹介されていた写真が掲載されています。

写真については、大半がヌード写真ですが、奇形や生首の写真など一部それなりに刺激の強い写真(ヌード系もそうですが)があるので、読もうと思っている人は注意してください。...まぁ、この手の本を読もうとする人は問題ないと思いますけどね。

いろいろと難しい話が展開されていますが、参考資料などに付いても細かい話が結構掲載されているので、これを読むと読みたい本が増えます。

奇形や医学写真の項が非常に興味深く読めて、参考資料として提示されている写真集などを見てみたいなと思ったものの、見つからないか数万円するレベルの本ばかりでした。

本書の中で、一番興味深かったのは第3章の「人種美と女体美」ですかね。この項は主にシュトラッツ博士について書かれているのですが、この博士、女性の肉体美についてやたらと細かく考えている人らしくて、最高の女性の理想形が提示されていたりします。雑な言い方になりますが、良くも悪くも変態ですかね。

お陰で気になりすぎてシュトラッツ博士の著書を探していたのですが、そこそこ高いんですよね。1冊だけは確保しましたが、いくつか欲しい著書がまだ残っています。

本書については最初に書いたように難しいかと思います。1回通読した程度じゃ理解出来ませんでした。ただ、完全な理解は出来ないものの、なんというか好奇心を非常に刺激された気がします。

写真に興味があって、知的好奇心を刺激されたい人にはオススメではないかと思います。