ロリータ / ナボコフ

ロリータ (新潮文庫)

ロリータ (新潮文庫)

レビューという名の感想文です。


ある少女の義理の父親になった手記風の小説です。
もっと薄い本だったイメージがあったんですが、すこぶる分厚いです。
そしてもうちょっと違う方向の小説を期待していたのですが、期待の方向とは違っていました。
作者本人があとがきにも、途中で投げる人居るだろうとありましたが、読むのが大変でした。
彼女の関係の話を期待していたのですが、彼女を賞賛したりするような、いわゆる、推しメンに対する語りのようなものが、半分以上ある感じでした。
更に翻訳物ではよくある、読みにくい文章で、かなりきつかったです。
平行して、同じ翻訳物の世界週末戦争と毒味師イレーナを読んでいて、こっちは読みやすいので、訳者の問題かもしれませんが…。
しかし盛大なオチに驚きました。
一応ところどころで伏線のようなものはあったのですが、彼女があんなにビッチだったとは。
登場人物の名前が複数パターンで呼ばれていたり、フランス語ルビがあったり、訳注が結構多く向こうの文化に馴染んでいないと理解しづらいものがあったりでした。
多分、原文で読まないと読みづらいし理解し難いんでしょうね。