平行植物 / レオ・レオーニ

平行植物 (ちくま文庫)

平行植物 (ちくま文庫)

レビューという名の感想文です。


平行植物という、架空の植物学を扱った本です。
最初の3分の1ほどが、哲学的な文章で、のこりが植物の解説になっています。
読み始めて、これは非常にとっつきにくいと思いました。
鼻行類と同じようなカテゴリの本だろうと読み始めたわけですが、植物に関することではなくて、哲学的な話ばかりだったのです。
設定的に、触れると壊れる、大半のモノが移設出来ない、通常見えないというものなので、植物の話というよりは、概念説明の哲学になってしまうようなのです。
植物自体の説明でも、そういう感じでした。
鼻行類みたいなものを期待していたので、非常にがっかりでしたね。
話としてはそれなりに面白いのですが、自分がしていた期待の方向と違ったのです。
中の文章に出てくる、地名は概ね実在のものだと思うのですが、結構な固有名詞が似たような言葉にもじられてます。
この辺も自分的にはマイナスポイントですね。
悪くはないけど、物足りないというところです。