パワー・アントワネット / 西山暁之亮

レビューという名の感想文です。

 

元々Twitter(現X)で、2巻発売付近だったかと思いますが、たまたまTLに話題が流れてきて面白そうだと思ったので、探して購入しました。

読み始める前にガンガンオンラインで配信が始まったので、フェルセン伯爵登場付近まではある程度展開を知っていたのですが、基本的にネタバレでも楽しめる質なので、問題はなかったです。

いやー、非常に面白かったです。なんというか、おバカなノリ全開で展開していきます。

舞台は中世。マリー・アントワネットの時代。そして革命が起こった頃。ベルサイユ宮殿などおなじみの舞台や登場人物が登場します。ただし、筋肉な世界です。

マリー・アントワネットが処刑台に乗り、ギロチンの刃が落とされ、まさに首を切断されるという時に、バルクアップして、ギロチンを受け止め、そこから脱出するところから物語が始まります。何を言っているのかわからないかと思いますが、誰もわからないかと思います…。

筋肉のルビがフランスだったり、フェルセン伯爵の部隊はチェストと叫んでいたり、マリー・アントワネットの実家の言葉が関西弁(広島弁?)になっていたりと、いろんな意味でヒドイです。

特にフェルセン伯爵のところは、返事もなにもかもがチェストだったりするのですよね。

革命側は銃を使ったり、強化兵だったりするのですが、ルビがステロイドだったりするので、ナチュラルvsステロイドなビルダー世界でもありますね。本文中でポージングした時に、ビルダーにかける掛け声ネタが入ってたりしますし。

とにかく、知っているはずの用語がことごとく違うものに入れ替わっていたりするので、脳みそ空っぽにして読むのが、一番の楽しみ方ではないかと思います。

マリー・アントワネットが処刑される頃の知識があると、この人物をこういうキャラにするのかと違う楽しみもできますが、そんなものがなくても非常に楽しいトンデモなノリなので、楽しさはそう変わらないのではないかと思います。

先にも書いた通り非常に面白かったです。