段ボールはたからもの 偶然のアップサイクル / 島津冬樹

 

レビューという名の感想文です。

 

どうにか「ゴミ」を「お金」に変えるのに良いものが無いかと、いろいろ探しているうちに「アップサイクル」というシステム(?)を見つけ、そこから更に探していった結果、たどり着いたのがこの本でした。

著者は段ボールを集めて、その段ボールで財布を作ったりする人です。コレクターでもあり、アーティストでもあるという感じでしょうか。

段ボール好きが高じて、世界を巡って段ボール集めをしてしまうという、情熱はすごいなと思います。自分では、絶対に真似できません。こんな行動力は持っていないです。

1カ国4~8ページ程度のエッセイなので、読むのに大変だということもなく、段ボール収集エッセイの後に写真と絵を交えての解説、所々にワークショップの話や、段ボールの話などが掲載されています。

文字サイズが大きく、文章量もそこまでないので、気軽に読むことが出来ます。

定番の詐欺に引っかかりまくったり、お金盗まれたり、かと思えばやたら親切な人に手伝ってもらったり、おすそ分けしてもらったりとか、ニヤリとしたり、ほっこりする場面も多いです。

ただ、南アフリカ編だけは、妙にドキドキして読んでいました。この本を書いているから無事なのは当たり前なんですが、ヨハネスブルグの治安の悪さだけはどうにも…。

結局のところ、当初の目的であった「ゴミ」を「お金」にということへのヒントは得られなかったです。本の内容そのものは面白かったのです。

あと、段ボール財布の作り方もちゃんと掲載されています。