触法少女 / ヒキタクニオ

触法少女 (徳間文庫)

触法少女 (徳間文庫)

レビューという名の感想文です。


タイトルを見て、SFとかファンタジーとかの触手ものかと思ったんですが、ミステリーですね。
表紙カバーが無くてタイトルしかわからなかったので、よくわからなかったんですよね。
これを書くに合わせて、カバーを確認したら、多分手に取ってなかったんじゃなかろうかとは思います。
触法少年」が主題というところでしょうか。
13歳では補導になり、14歳では逮捕になるということで、その時間の隙間を狙って、殺人を行うという話です。
事件を起こす前の話は事件のための準備の話が続きサスペンスであり、任意同行に入るとミステリーになっていくというのが面白いです。
蓮華と九子の会話があったのに、警察に行ってから、蓮華の失声症の話が出てきて、そうだっけ?と前の方をパラパラめくってもその話が無くて、読み進めて九子の一人芝居でしたというのが非常に驚きました。
これも叙述トリックなんですね。
リシンでの殺人ということで、本文中でそれをやったのが居ないとありましたが、最近そのての事件あったなと思い、ちょっと調べるとこの本が出てから10ヶ月ほどしてからの事件でした。
もっとも、これが参考にされたって話も聞かないですし、多分関係ないでしょうね。
ぐいぐい読ませていく内容で、のめり込めて面白かったです。