彼女は一人で歩くのか? Dose she Wolk Alone? / 森博嗣

レビューという名の感想文です。


ブクログの献本企画で頂いたものです。
人類が死ななくなった代わりに、人類が増えず、ウォーカロンと呼ばれる人造人間が増えている未来世界が舞台です。
主人公であるハギリ博士が何者かに命を狙われるところから始まり、その後数度命を狙われたり、身柄を狙われたりします。
原因は博士が研究している人間とウォーカロンを区別する研究、だけかと思ったら暗号も原因だったり。
基本的には平和な世界です。
人口減少がひどく進んでいるため、戦争が無くなっていたり、世界政府なんていうものができていたり。
が、この平和な世界でテロが発生することで、物語が進んでいくわけです。
最終的には何にも解決しません。
シリーズらしいので、次巻以降が出ないことには話が収まらないんでしょうね。
最後に、ウォーカロンという人造人間をバージョンアップし、古い人間のように産めるシステムを作ってしまったら、それは人間で良いのではないか、今の人間はウォーカロンではないかという話が出てきたりします。
「人間」とは何かというようなSFなのに哲学的な話が結構多い感じがしました。
なかなかに面白かったです。