あずかりやさん / 大山淳子

あずかりやさん (一般書)

あずかりやさん (一般書)

レビューという名の感想文です。


「あずかりやさん」を舞台にした短編集です。
時間軸はいろいろ飛んだりしてますが、舞台となるのは「あずかりやさん」
1日100円でどんなものでも預かってくれる。
ただし、返却期間を過ぎると店主の持ち物になってしまうというお店。
店主は目が見えないので、お客さんが居ない時は点字の本を読んでいます。
ほんわかした日常系のお話かと思ったら、短編すべてが感動系という感じでした。
つねにふんわりとした優しい雰囲気で話が進んでいきます。
いわゆる神の視点ではなく、第三者視点で物語が語られます。
のれん、自転車、ガラスケース、猫などが語ってくれます。
店主視点では物語が進むことはありません。
全体ではそれなりのボリュームがありますが、短編形式なので、読みやすいです。
なかなか楽しく読んで、読後感もなんというかふんわりした雰囲気でした。